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認知症を疑う際には聴力低下も疑いましょう
石倉三郎主演家族の聞こえの理解の大切さを描く『聴覚機能の低下による認知症誤認のケース』短編映画「気づかなくてごめんね」というYouTube動画(企画/監修:NPO法人日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会・ヒアリングハラスメントゼロ推進委員会)、
考えさせられました。
また、
R2年2月7日(金曜日)院内勉強会でご講演いただいた緒方様(ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社)より、下記ご紹介をいただきました。
認知症検査における難聴高齢者に対する音響整備と聴覚スクリーニング検査に関する調査研究事業(ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社)(平成31年4月)の報告書によると、
対話支援スピーカー(Comuoon)を用いることにより、
認知機能検査(MMSE)の結果(N=27人)が、
使用前平均22.2±3.2点が、
使用後平均24.33±2.4点と、
平均2.2±2.2点(p<0.01)変化したことが報告されました。
本検討では検査間期間が平均4.3±2.1か月と認知機能が自然悪化する可能性がある中、
MMSE結果が改善している症例が77.8%(27人中21人)であり、
聴力低下が認知機能検査結果に悪影響を及ぼしている可能性が示唆されております。
さらに、
「全国高齢者難聴者数推計と10年後の年齢別難聴発症率ー老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)より(日老医誌2012;49:222-227)」によると、
難聴有病率は65歳以上で急増することが報告されており、
65~69歳、70~74歳、75~79歳、80歳以上の年齢群順に、
男性では43.7%、51.1%、71.4%、84.3%、
女性では27.7%、41.8%、67.3%、73.3%でした。
またその中で、
全国の65歳以上の高齢者難聴者の数は推計で、
1569万9千人(算定B:聴力に有害な作用をもたらす耳疾患と騒音職場就労を除外した算出)
になることが報告されております。
(参考:全国高齢者難聴者数推計と10年後の年齢別難聴発症率ー老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)、日老医誌 2012;49:222-227)
今後社会の高齢化に伴って加齢性難聴者や認知症の増加は明らかであり、
認知症を疑う際には、
聴力低下も疑う必要があります。
はかたみち耳鼻咽喉科には
車いすでも検査ができる大きな聴力検査室があります。
常勤言語聴覚士が6名在籍しており、
受け答えができる程度の認知症の方であれば
聴力検査、認知症検査(HDS-R、MMSE)を行うことが可能です。
上記検査にはある程度時間がかかりますので、
ご希望の際には事前に電話(090-3418-8733)で確認をお願いいたします。
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